素材と鮮度へのこだわり

素材と鮮度へのこだわり

日本大漁物語って?

日本大漁物語きじまこの店名を考えたのは、美味しいお魚が食べられるお店を作ろう、魚の美味しさってなんだろうか?このように考えて、まず一番最初に思ったのは、もちろん鮮度が一番獲れたて、〆たての活きのいいお魚をお出ししたい、これが原点でした。しかし、どこのお店でも、このようなことは至極当たり前。何かきじまでしかできないことってなんだろうと考えるようになりました。九州活けいか輸送を通して、全国の浜・漁師さん・活魚流通業社のみなさんとの出会いの中からいろいろなことを学べました。

まず一番なのが、飲食店の仕入れ先といえば公設市場。いつも4時に起きて築地へ仕入れに行っておりました。しかし、浜のみんなから言えば一日経った魚を売っているところ、そうなんですね。全国の浜から一日かけて築地に送られて、そして競りをして仲卸が店頭に並べるこれでは鮮度にこだわれないんです。だから、全国の浜に足を延ばして直接店に送ってもらおう、活魚はどうするのか?じゃあ自分で近い浜に訪ねてみよう。いか輸送と同じ20年前に、初めて飛び込んだのが、佐島港のマルヨシさんでした。当時のおやじさんに魚の買い方などを教わり、軽のトラックに農耕用のタンクを積んで競ってすぐ、店舗に戻っていきました。満席の店舗に、競ったすぐの魚を水槽に入れるや否や、お客様がご注文してくれるのが、最高の楽しみでした。その頃の佐島は、夕方3時ぐらいから船が帰ってきて、4時ぐらいから入札が始まります。長井も同じです。

そのあとお世話になったのが、長井漁港の丸喜商店のおやじさんでした。魚の買い方はもちろんですが、その魚の漁の仕方、いくら旬でも排卵まじかの魚は身が痩せているとか、いろいろ漁師さんとのお話も横で聞くことができて、魚にはいろいろなドラマ物語があるんだなーと、つくづく思いました。

日本大漁物語はただ魚が大漁ではなく、浜のいろいろな物語を、お客様に伝えられたらという思いで名づけました。浜の物語の象徴がきじまの海幸盛なのです。

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活魚車・店内いけす

きじまでは、活魚を運ぶ専用の活魚車と店内には大型のいけすを用意しております。

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水槽は今はどのお店にもありますが、きじまのこの施設には大切な仕掛けがあります。活魚車も水槽も基本は常にきれいな海水が必要です。きじまでは専用の活魚車で常に新鮮な海水を各店舗に供給しています。鮮度の良い魚には最高の鮮度の海水が不可欠です。

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活魚水槽の構造は飼育層・濾過槽の二つの構成から成り立っています。飼育層は魚を泳がすところ。濾過槽は海水をきれいな水に変える役割をします。海水をろ過するには大きく二つあります。物理濾過と生物濾過です。先の物理濾過とは水槽内に漂う魚の鱗や排泄物天然の海水が持つ砂等固形物をろ過する役割を持っています。生物濾過はバイオリアクターとも呼びますが海水中に増える有機物を濾過する役割を担っています。実はここに長年のノウハウがあります。有機物とは魚から出るアンモニアを言います。(ほかにも細かく分けるとありますが)このアンモニアをなくすために、濾過槽の中にある濾材にアンモニアを食べる好気性バクテリアを増やさなくてはなりません。

新しい水槽が、立ち上がる目安はおおむね2.5か月くらいかかります。まず、立ち上がってすぐの水槽に魚を入れると魚から出る有機物(アンモニア)が海水の中にたまってきます。この濃度が高まれば魚は死んでしまいます。海水中のアンモニアを食べるバクテリアが、濾過槽内に増えていきますとアンモニアの濃度が下がって、毒性が弱まります。しかしこれでは序の口で、次にアンモニアを食べたバクテリアの排泄物として亜硝酸という物質が生まれます。今度は水槽の中がこの物質でまたもいっぱいになります。これもアンモニアほどではありませんが魚には毒性があり、イカなどにはかなり危険です。このころになると、濾過槽内にはアンモニアを処理するバクテリアと亜硝酸を処理するバクテリアが生まれます。このバクテリアがバランスよく濾過槽に定着すると、最後は水槽内に硝酸塩という物質ができてきます。

ここまでくれば大体水槽が立ち上がります。このバクテリアをうまく濾過槽内に創り上げるために濾材のミックスがとても大切です。サンゴ・牡蠣殻・活性炭・セラミックなどが主な濾材ですが、牡蠣殻などは海水を弱アルカリに保ちますし、活性炭などもその素材特有の効能があります。ちなみに最後にたまった、硝酸塩はエアーレイション(曝気)による空気中に窒素として出していくこともできます。きじまでは、この脱窒までの装置を有していませんので、約3日に一度活魚車で全店新鮮な海水に交換しています。

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余談ですが自然界の海も同じ仕組みを持っています。水面から海底までは飼育層。海底の砂や泥に多くのバクテリアがいますのでここが濾過槽。たまった硝酸塩を空気中に放出するために「しけ」(エアーレーション)が起きるのです。かき回されない海は、きれいさを保てないんです。しかし、きじまは「しけ」が大っ嫌いです。なぜなら、「いか」が魚が獲れません。

活けいかについて

今でこそ多くの飲食店で活けいかを取り扱っておりますが、私たちきじまが始めた25年前は活けいかを取り扱う店舗はほとんどなく九州唐津呼子の活けいか料理店“河太郎”さんぐらいでした。現社長の父親が、唐津出身ということもあって、幼少のころから帰省するたびに、剣先いかの活け造りを食べるうちに、ぜひ横浜の皆様にもこの透き通る身と後料理の天ぷらを召し上がっていただきたく思い、活けいか輸送にチャレンジしました。いかの輸送は難しく、一緒に輸送技術の確立をお手伝いいただいた、三菱重工下関ドックの菱和海洋開発のみなさんと足掛け三年、九州玄海町の外津漁港(ほかわず)から横浜まで10トンの専用活魚車を製作して、輸送を繰り返しました。今でこそ、山陰山陽道が開通しておりますが、その当時は、中国道しか道はなく、まして急な勾配が続くとても大変な道で、高速道とはいえ、上り坂では40キロぐらいしか車速が伸びず時間も多くかかりました。一回の積荷は剣先いか約1000杯を積んでの輸送です。

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当初は九州を渡って下関に着く頃には半分が死んでしまい、残りも広島を超えるあたりで全滅し、泣く泣く唐津に引き返したこともありました。このようなことを繰り返し、今回は富山まで次は大阪までと、少しずつ距離を伸ばして、やっと横浜まで生存率98%を達成することができたときには、何万という剣先いかを殺してしまいました。剣先いか漁は、漁師さんが夕方暗くなる前に沖へ出て、明け方に浜に帰ってくる漁法でそれも活けいかで出荷するには、釣りものでなくてはならず、玄界灘の荒れた海面で一晩戦い続けた大切なイカです。

きじまが今日、全国の津々浦々の漁港から海の幸が直接届くのも、この時の多くの漁師さんのご協力のご縁であります。海幸盛(うみさちもり)に盛られる、透明で輝きのある身質のイカの活造りが、その土地土地ででしか食べられない、美味しい素材との出会いを創り上げました。透き通る身質のイカの活け造りと、全国の漁港で上がった〆たての字坂の盛り合わせきじまの海幸盛を、どうぞお楽しみください。

活けいかの種類

するめいか

するめいかは、内臓に大きく肝を有しており召し上がるときなど肝を醤油に溶かして召し上がっていただくと、とても甘みが増します。

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やりいか

やりいかは、するめいか以上に身質が柔らかく、市場などでの競り値もするめいかよりか高値で取引される品物です。

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あおりいか

あおりいかは、寿司ネタでも高級品とされ厚めの身質ですが固くなくアオリイカ独特の歯ごたえが特徴で、げそエンペラすべて上質な甘さが特徴です。

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剣先いか

剣先いかは、一般に九州地方のやりいか類全般の呼び名で細かく分けると、やりいか・夏ブドウ・秋ブドウの三種類が剣先いかと呼ばれています。やりいかと呼ばれるのは、関東近辺で言う「赤いか」に似たいかで、また山陰から福井・富山沖で取れるイカのことを「白いか」などと呼びます。「ブドウいか」というのは、水からあげるとブドウのような色にサーと色が変わることからその名がついたと聞きます。「夏ブドウ」は比較的大きさがあり四月の終わりごろから初夏にかけて、「秋ブドウ」は11月の最盛期の前後一カ月ぐらいを漁期とし比較的型がそろって水揚げされます。

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その他

その他、九州では、「笹いか」という種類も獲れます。このいかは一見関東以北で獲れるやりいかに似ておりますが、一般のやりいかより胴体の先がえんぺらーからいきなり針のように細く尖ったイカで、近年は漁獲量が少なくなっています。きじまでは、その時々の旬のイカを年中きらさずにお客様に届けるために全国の浜から日夜やり取りして、横浜に集めております。

さごし・さわら

「さごし」とは、「さわら」の小さめの呼び方で、刺し身から焼き物まで、幅広く料理があります。九州長崎物は、魚体の小さい「さごし」に脂がのっていて、身質も弾力があり、鮮度の良いものは、刺し身かたたきで造りにし、また長崎などでは、一本を開いて一夜干しにして食べます。近年は、潮の関係でしょうか?北限ものが「大船渡下北半島」でもよく取れるようになったのが「さわら」です。大きいものは5キロ以上にもなり身の脂がとても乗っています。

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さわらきじまでは、「さごし」は主に長崎魚市から。「さわら」は大船渡から仕入れております。浜の目利きと扱いがとても大切です。取れた素材がどんなに優れていても、取れた後の扱いが悪ければ台無しです。きじまでは、お取引の浜の皆様にも直接取り扱いについてもご協力していただいております。

はも

春の芽吹きが一段落しますと、入梅の六月ころから鱧(はも)の季節がやってきます。

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出回りの頃の「はも」は身質に弾力があり、鱧切りという鱧専用の包丁で小骨を切るときなどにシャシャと奏でます。このころは、「はも」のボタンで梅肉添えや、薄造り、「はも」寿司など、京都祇園さんを思うような料理で。

 

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お盆あたりから晩秋にかけては、子を持って身に脂を増した「はも」を、土瓶蒸し・はもしゃぶ・椀種など料理の種類も豊富になります。きじまの「はも」は、淡路島、特に鳴門大橋界隈、そして、瀬戸内の潮の干満の差が激しい産地のふと引きの「はも」を仕入れております。

伊勢海老

伊勢海老は千葉房州の磯周りをおおむねの北限とし、その名の通りお伊勢様がある伊勢志摩紀州が全国でも有名な漁場です。イセエビ漁は、刺し網といい高さ2.3メートルほどの、長―い網を磯の岩の峰づたいに張っていき、岩を登ってきた伊勢海老を捕まえるという漁法で、海底から見上げればまるで赤い網のオーロラが岩を張っているような景色となっています。漁期は近隣では、春先に房州の各浜、真鶴などでは5月の梅雨入り一カ月ぐらいに解禁となります。

この時期の伊勢海老は、「やわ(脱皮あと)」や「腰折れ(弱い」)物も多く含まれているため目利きがとても大切です。本シーズンは、7月後半からの伊豆周りからの解禁で、特に8月1日の三浦三崎周辺や、千葉房総あたりの伊勢海老は、相場も落ち着く8月5日ごろからが出回りも多くなります。近頃は、天候と同じで水温の変化が変動するのが激しく、毎年の漁獲が大きく変わっています。水温が上がれば、伊勢海老も活発な行動をするので、漁獲も増えるということです。また大漁は相場も手ごろになり非常に扱いやすくなります。きじまでは主に、伊豆堂ヶ島寄りの西伊豆からと、真鶴・三浦三崎・千葉外房並びに内房の漁師さんから集めてまいります。

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刺し身はもちろんのこと黄金焼・鬼がら焼きなど、磯の香りを存分にお楽しみいただけるご料理をご用意いたします。

殻付きうに

うには、「ムラサキウニ」と「馬糞うに」とに大きく分かれています。北海道利尻道北周りや、色丹半島周りの「馬糞うに」漁が一番早く春先に解禁します。小粒で色が鮮やかなのが特徴で、期間・時間制限の中、手漕ぎに近い船で箱メガネを使い、防ちょう(長い竿のようなもの)使って昆布や海藻に張り付いている「うに」を獲ります。

「ムラサキウニ」は、三陸並びに下北半島が盛んで、漁期は早い下北で5月下旬。遅い三陸周りでも6月下旬には始まります。量は先ほどの北海道と同じですが、下北周りでは、深場の「うに」も獲るため、潜水漁も盛んです。きじまでは、毎年この下北周りの「ムラサキウニ」を、あえて深場の潜水で無理を言って殻ごと出荷していただいています。

きじまの「殻つきうに」は、5月後半より7月いっぱいまで、毎年ご準備しております。

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箱に並んだウニと違い(箱うには解けないようにミョウバンで洗って固めています)、殻付きうには海の状態そのままに、おいしく召し上がれることを一番こだわり、大切にしております。

かわはぎ

おなかに含んだ肝を、醤油に溶かして食べる「カワハギ」の薄造りは特にお客様には好評です。

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カワハギこそ地魚の代名詞といわれるほど浜の競りには一番の人気商品です。特に神奈川県漁連の各浜は、アジに続く人気商品です。それゆえ、取っこになると競り・入札高もうなぎのぼり。浜でも人気が高いです。そんなカワハギですが、きじまでは大ぶりのカワハギは九州管内の各浜より、活けで運んで、その他近隣では、小田原・真鶴のせりで集めております。

磯の藻をよく食み、おなかのぷくっと太ったものを集めています。薄造りはもちろんですが、小さい目周りのカワハギも、煮つけ・鍋・から揚げなど、活けジメのぷりぷりな身はたまらない美味しさです。

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きじまではできるだけ、大小問わず活け競りのものをこだわって仕入れています。常に刺し身であろうが、煮つけであろうが〆たての鮮度がよい素材を使うことが、きじまの信条です。

かます

地魚で有名な魚の中で、特に伊豆駿河湾・相模湾・東京湾・外房でよく見かける魚の一つにカマスがあります。カマスは、「油カマス」と「水カマス」があります。特に珍重されるのは、「油カマス」の方で、魚体も大きめで脂もしっかりのっています。身質もシッカリとしていて、塩焼きや・酒盗焼きなどがあります。また「水カマス」は、主に干物での加工が主流で、浜の値段はすこぶる安いのですが、名前の通り水っぽさがある身質で干して水分を少し抜かなければ食べられません。

浜の地魚として干物としては、よく目にする「水カマス」ですが、浜には大変申し訳ないが、きじまでは「油カマス」の鮮度の良い、目周りの大きいものを競ったすぐ、浜で絞めて血抜きをして刺し身で提供しています。皮目を少したたく(焼く)「カマス」のたたきもおすすめです。

あじ

もちろん言わずと知れた地魚の代表です。近隣の、特に相模湾・東京湾・外房のあじは小ぶりで、房州ではアジの身をたたいて、その土地の味噌や発酵調味料を混ぜて食す、「あじのなめろう」や、「さんが焼き」は有名です。また小田原から以西は、アジをたたいて、ゴマや薬味で混ぜた、「まご茶漬け」が土地の名物で、海岸線を走ると至る所に、「まご茶漬け」の看板を目にすることがあります。たぶんこの辺のあじは小ぶりなので、たたいてこのように料理することが主流となったんだと、真鶴の浜のお母ちゃんから聞きました。また関西、特に九州のアジは大ぶりで、有名どころは、まず大分関灘付近の関アジ・平戸松浦近辺の松浦アジ・そしてこの頃の評判は長崎の野母崎の野母アジなど。特徴は釣りもので、漁師が一本一本丁寧に吊り上げ、洗浄のいけすで泳がせます。

松浦アジは本当に大きく、横から見ると菱形をしている物ほど脂が強く、身質も弾力性が強く味わい深く、長崎魚市や博多魚市の競り場では、多く松浦アジを見ることができます。木箱のトロ箱に並べた松浦アジは、銀色に光り、1箱10キロ単位で競り落とされます。今では、松浦の生産者も、加工や、直接スーパーなどの外食店舗との取引で(相対)ブランド化を進めています。関アジや野母アジは手釣りで、活けの流通が盛んで、活魚車で名古屋近辺までは結構流通しております。

きじまでは、大分の活けアジ・沼津の活けアジなどを、海幸盛に入れております。また長崎からは平戸松浦の大アジを酢の物や海鮮丼・ちらし寿司・握り寿司などで使用しております

カツオ

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5月の初旬から本格的に始まるカツオ漁。山ホトトギス初鰹!初鰹は通称上りカツオで、黒潮に乗って鹿児島あたりから三陸沖まで回ってきます。5月ぐらいから、相模湾佐島沖にあるイワシのいけすに、多くの全国のカツオ船が集まります。お目当ては、餌となるイワシです。船がイワシのいけすに舫いをかけると、バケツ一杯の活けイワシを船上のいけすに運び込みます。バケツ一杯今ではどうでしょうか、1万円ぐらいになるのでしょうか、私が昔、佐島のマルヨシのおやじさんからうかがった時が、6,000円か7,000円ぐらいだったのを記憶しています。意外と高価なものです。積み込んだら出船です。魚群探知機や仲間の船からの情報で、カツオの群れを捜し、四国沖から三陸沖まで走り回り、沖に流れている流木や木の枝周りやナブラナブラを見つけるや、船上右舷左舷に竿を持った漁師を配置して、船の先のヘリに張ってつけている放水口から、海面に組み上げた海水を噴射して、それと同時に、イワシを少しずつ巻いてナブラを創り寄ってきたかつおを釣り上げるのがカツオ漁特徴です。

カツオ漁は、船のかめがいっぱいになって、一番近くのそして一番相場がよい港に出荷します。ここも釣ったカツオを、良い値段で買ってもらうのに大切ですが、相場が高くても、距離が遠いと鮮度が守れずに、品物の質が落ち、決局油代を使い鮮度が落ちて損をします。ここが先導の判断の見せ所です。また品物を競る側も目利きが大切です。まずはじめに、浜に並んだカツオ自身を見ることは大切ですが、その並び方に注意を要します。船からカツオを挙げたときの順番を、まず、私は見ます。なぜなら、船のかめの上から陸揚げしますので、かめの上のやつを狙います。かめ下は、カツオ自身の重みで身質が落ちていることが多いからです。量がまとまった船ほど必要で、まして釣って、かめがいっぱいになるまで2〜3日では、かめ下の方の鮮度が気になります。

近頃は、品質重視で取り組む漁港や荷主も多いので安心できますが、昔は、浜の方達に、このように指導されました。また、鹿児島沖の日戻漁のカツオは、きじまが最も惚れたカツオです。目周りも6・7キロにもなり、特に四国宇和島の先の、深浦漁協の日戻カツオは絶品です。字のごとく、その日に鹿児島から高知にかけての、沖のカツオ狙いで、丸々と太った赤みの美味さは餅カツオと呼ばれるほど絶品です。きじまでは、上りカツオの美味しさは、赤身の美味しさ、余分な水分がなく、ドリップが聞いている、もちもちカツオを求めて、北は大船渡・房州。遠州などのカツオを準備しています。

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皮目に塩を振って、強火で皮を香ばしく焼き上げたカツオが、まさに初鰹の美味さですので、ここにこだわっています。皮の香ばしく焦げた風味こそ初鰹の醍醐味です。

宗田かつお

本カツオが何より主流ですが、地魚として近隣の浜の磯料理屋で、献立に乗るのがこの宗田かつおです。初鰹と同じころ取れ始めます。真鶴などでよく競ってました。種類は二種類、「丸宗田」と「平宗田」。ひとつ厄介なのは、この「丸宗田」いくら穫れたてだから、刺身でと沢山食べると、これ、アタルンデス。お腹が、きりきりと痛くて、エビのように曲がってしまいます。危険です。大体知っている者は、なまり節など熱を加えた料理主流で、刺し身でいけるのは「平宗田かつお」です。

地魚丼などに入れるともちもちの触感がたまりません。丸と平では値段もかなり違います。昔、店に買ってきた時に、うちの調理のものに、「安い丸は、なまりでお通しだよ、決してお客様に生で出してはいけないし、自分達も食べてはいけない」と念を押したんですが、浜から獲れたてで、値段も安いし、ちょっとつまんだら美味しいと、自分だけどんぶりを作って食べたきじまに入りたての初老の調理人は、案の定、その日の夜中救急車で病院に行って、次の日、反省してました。お客様ではなくて、ほっとしましたというか、浜の本当の知識を知らないと大変です。

きじまでは、平宗田のみ買い上げ握りなどに使っています。これは初鰹と違って早くから身に脂がありもちもち感は最高です。

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方によっては「かながしら」とも呼びます。この魚も、地魚としてはよく浜に上がります。飛び上がりそうな、緑色の羽のような鰭と鎧をまとったような頭が特徴で、私などは魚で唯一頭蓋骨があるやつなどと、浜の仲間たちを笑わせたものです。

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身質は、もちもちした白身で、真鯒(こち)にとてもよく似てると私は思います。真鯒(こち)は、今では立派な高級魚ですが、ホウボウは魚影もまだ豊富で、競り値も手ごろな魚です。もちろん華麗な姿を利用した姿造りが主流で、ワサビで醤油も、ポン酢でもよく合います。何と言っても、活け物のぷりぷり触感がおすすめです。きじまでは、店舗のいけすに泳がせて、しめたて、こりこり触感を味わっていただきます。

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ちなみにこの魚は鳴きます。グーグーと活け車の中でも、静かになった店内でも、グーグーとなきます。鳴くホウボウは、状態がいいのです。面白いでしょ!

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この魚は本当に高級魚になりました。オコゼの600グラムぐらいの活け造りなどは、立派な活魚料理屋ならば、かなりの値段がします。

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私は、もっと手軽にオコゼをお客様に提供したく、今から20年ぐらい前、ちょうど「活けいか」輸送でたびたび九州に行っている時に、唐津魚市の仲買の宮崎鮮魚のしげちゃんにお願いして長崎魚市に訪ねていきました。九州は、オコゼが最もよく取れる場所で、長崎天草の牛深漁港から天草全体まで、また平戸・大瀬戸・佐世保界隈まで広く取れます。漁は小網(こじき)大網(おおしき)これは定置網です。そして刺し網などで獲ります。種類は色の濃い灰色がかったようなものを、「浜オコゼ」、色が鮮明なあずき色や金に近い黄色また朱に似た赤色などしたものを「磯オコゼ」と呼びます。

これは魚市の競り人たちの呼称です。釣りものや刺し網などで獲れたオコゼは、相場が高く、網ものの方が手ごろな値段となります。(その日の全体漁獲が少なければ、同じ相場になりますが)きじまでは、釣りや刺し網ものは海幸盛に。また定置網のものは唐揚げなどでご提供いたします。

ウマズラハギ

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本カワハギによく間違えられるのが「ウマズラハギ」です。その顔が馬によく似ているところが名前の由来です。浜では本カワハギのことを「はぎ」、こちらを「うまずら」と呼びます。(特に関東は)関西などは料理屋に入ってカワハギ刺しと頼んでうまずら剥ぎが結構出てきます。昔、和歌山海南市付近の浜で、カワハギが大漁に上がると聞き、いそいそと出かけてみると「うまずら」のことでした。関西では本萩より「うまずら」が多いですね。

さて、この「うまずら」、カワハギの身より少し淡白ですが、なかなかおつなものです。何と言ってもおなかに大きく抱えた肝がその理由で、薄造りを肝醤油で食べるのもよし。姿で、肝を抱えたまま煮つけで日本酒なんかも良いですよ。またぷりぷりの〆たてをぶつ切りにして、鍋にし、たっぷりの肝で肝ポン酢を作って食べるなんか、もう最高!

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きじまでは、房州から相模湾そして伊豆周りあたりからよく餌を食んだ、目周り350ぐらいを狙って仕入れています。肝醤油・肝ポン酢が最高です。

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