お食い初めのメニュー

お食い初め

赤ちゃんの祝い事のひとつで、生後百日または百二十日目に 『初めて母乳以外の食べ物』を用意し、食べさせるまねをします。

赤ちゃんの健やかな成長と、「一生食べ物に困らないようにと」願う日本の伝統的な儀式です。

お食い初めのお祝い膳

男の子用は総朱で男紋(定紋)を金か黒漆で入れ、女の子は黒内朱で女紋を銀で入れます。最近では、黒漆や銀で家紋を入れず、ほとんど金で入れるようになってきています。祝い膳の足は男の子は低く、女の子は高くなっています。最近は男女共に高いものが主流となっているようです。

お祝い膳の献立

地方によってもいろいろと変化してきてきていますが、一般に赤飯、焼き物、汁物など一汁三菜、和食のお膳の形です。また、鯛などの尾頭付きの焼き魚やリーダー(頭)になれるようにと、金頭(ホウボウ)という魚を添えることもあります。かつて京都では、魚屋さんで金頭を借りて、手をつけづに終わったら返すということがあったそうです。

お赤飯…昔はお米は赤かったことから、また赤はおめでたい色だから。小豆を使うのが一般的ですが、小豆の皮が破ける事を不吉という理由でささげを使う地方もあります。

ハマグリや海老などのお吸い物…ハマグリは貝あわせで使われるように二つに分けても、もともとの相方の貝殻としかピッタリ合わない事から、よい伴侶に恵まれるようにとの願いを込めております。海老は腰が曲がるこおから、長寿への願いを込めて…。

レンコン・里芋などの煮物…レンコンは先を見通せる様にという願いから、里芋は小芋が沢山出来る事から、子孫繁栄の願いを込めて。

香の物(おしんこ)…歯固めの為に小石…これに使う福石は本来、産土神社か、川原で拾ってくるのがよいようです。儀式で使った後は半紙に包んでへその緒と一緒に保存しておくのがよいとか、元の場所に戻すのがよいとか、諸説あるようです。また、しわがよるまで長生き、という意味で小石に梅干を添える地方もあります。

お箸は柳箸

使用するお膳はお嫁さんの実家から贈るしきたりとなっています。最近は特にこだわらず嫁ぎ先や、ご本人がご用意されている場合が多いようです。

お箸は柳箸が正式で、神人共食ということで、両方削ってある『両細』というものを使用します。お食い初めに限って一方だけ削ってある『片口箸』を使用する場合もあります。ご家庭で正式な形でこの儀式を準備するのは難しいので、料理やなどで行う事も多くなっています。

膳の内容も正式にこだわることはないですが、出来るだけ正式に近いものを用意しその家庭にあった祝い方で祝いましょう。