慶事・お祝い事の「のし紙」の書き方

「のし紙」の書き方

のし紙の上段中央には表書き(贈る用途)を記します。この際文字が水引や熨斗(のし)にかからないようにしましょう。

下段には表書きより少し小さく贈り主の名前を書き入れます。書く時は、黒墨の毛筆を使用することが正式とされていますが、最近では筆ペンやサインペン、フェルトペンで書かれることも多くなりました(ボールペンはNG)。

とは言っても、重要な贈り物や目上の方には毛筆もしくは筆ペンで書くことが礼儀。また、自己流の崩した文字も失礼に当たりますので、できるだけ丁寧に楷書で書くことが望ましいです。最近ではお歳暮や内祝いの「のし」には、お店で印刷のサービスもあります。

のし紙の書き方

○表書きの例

《贈る側の場合》
(結婚祝い)寿/御結婚御祝/御歓び/御祝
(出産祝い)御安産御祝/御出産御祝/祝出産/御祝
(宮参り)御宮参御祝/御祝
(初節句)御初節句御祝/祝初節句/御祝
(七五三)七五三御祝/御祝
(入園・入学・進学・卒業・就職祝い)御入園御祝/御入学御祝/御進学御祝/御卒業御祝/御就職御祝/御祝
(成人式)御成人御祝/祝御成人/御祝
(長寿祝い)寿福/御祝(61歳…祝還暦、70歳…祝古稀、77歳…祝喜寿、80歳…祝傘寿、88歳…祝米寿、90歳…祝卒寿、99歳…祝白寿、100歳…祝百寿)
(病気見舞い)御見舞
(新築祝い)新築御祝/御祝
(葬儀)御霊前

《お返しの場合》
(結婚祝い)寿
(出産祝い・宮参り・初節供)内祝
※名前は子供の名前を記載
(入園・入学・進学・卒業・就職祝い、成人式)内祝
※一般的にお返しは不要で礼状のみ。相手によりお返しする際は「内祝」で。
(長寿祝い)内祝/百寿(還暦・古稀…)内祝
(病気見舞い)快気祝/全快祝/内祝
(新築祝い)内祝
(葬儀)志

○名入れ

通常、贈り主の氏名か苗字を記入します。出産の内祝の時はお子様の名前を入れる事が多いです。またお祝いのご返礼などは、お祝いをいただいた方のお名前を記載するのが一般的です。連名の場合は右から地位や年齢順、地位や年齢が関係ない場合は右から五十音順で記入します。

「のし」の書き方にも色々ルールがあり複雑ですが、それは人と人とのおつきあいをよりスムーズにするために生まれたものであり、長い歴史の中で育まれてきた日本独自の伝統文化だと言えます。正しく用いて、相手の方に気持ちを贈りましょう。