
きじま本陣由来
戸塚という土地は、古くは江戸時代、東海道五十三次の5番目の宿場町です。古くから日本の大動脈として、多くの旅人の往来があったところです。
特にきじま本陣の前には、現在では、澤辺(さわべ)本陣跡の記念碑が建てられており、戸塚宿の要の様なところでありました。
本陣とは、 江戸時代以降の宿場で大名や旗本、幕府役人、勅使、宮などの宿泊所として指定された家のことであります。きじまでは、歴史ある場所にちなんだ名称で、お客様にくつろぎの空間を楽しんで頂きたいと願い店名を、きじま 戸塚本陣とさせていただきました。

店舗の構え
入口には、お客様をお迎えする下屋に掛かる暖簾(のれん)[京都よしおか作]をくぐると、目の前に広がる赤いじゅうたんの階段。
お部屋にお通しする前の大切な空間にはその季節にふさわしい生花の活けこみがあり、くつろいでいただくために、お靴を脱いでいただいてお待ちいただきます。
また、きじま本陣には、隠れたお楽しみをご用意しております。一階赤い絨毯を始点に、二階の奥の大広間、「京の間」に至る廊下には、何羽かの小鳥がお客様をお出迎えしております。
壁つたいを少し見上げていただけば、「あら、この瓦に一羽‥」と、可愛い小鳥が羽を休ませております。さあ、いったい何羽いるのでしょうか?ぜひご来店の折にお楽しみください。

入り口から始まる東海道本陣前の物語
当館、きじま戸塚本陣は、旧東海道本陣前の立地を物語に、入り口の赤いじゅうたんを、東海道五十三次の始点日本橋に見立てております。
階段の中腹左には、「歌川芳虎作」の、江戸日本橋より京都三条大橋を抜け京都御所までを、12枚つづりの浮世絵「東海道五十三次全景」が飾られております。この浮世絵は大変珍しく、数ある浮世絵の中でもこのように12枚数をひとつながりで見る事が出来る浮世絵はなかなかございません。ぜひご来店の折には、じっくりご覧になってください

お部屋の名前としつらえ
きじま本陣では、各お部屋に「東海道五十三次」の宿場町の名前を付けております。それも、きじまが海の幸を取り扱うところから大磯の宿・小田原の宿・沼津の宿・由比の宿・浜松の宿とお部屋に名前がついております。
最後の奥の大広間が「京の間」となっており、お店の入り口から奥の大広間迄を東海道とイメージしております。なお、各お部屋には、宿場にちなんだ「浮世絵」をお部屋のしつらえとして飾っております。ぜひお楽しみください。
本陣のお部屋には、几帳があります。開業当時、本陣の由来より、お殿様がお泊りになるようなおもてなしの空間として、何かお部屋にしつらえる物があればと、京都に出向きました。
四条通りで、昔の鉄鋼問屋の町屋の後を、京着物の店として営む四君子(しくんし)さんにふと入ったおり、素晴らしい几帳を拝見させていただき、感動し、どうしてもきじま本陣で飾りたいと思い、お店の方にお願いをいたしました。
本来は着物のご商売なのですが、熱心に頼み込む姿に負けたとおっしゃられて、当時の支配人様が特別に、几帳に着物の反物を付けたものを、創っていただきました。本陣では、お客様のお隣のお席からの視線を守る「つい立て」として利用させていただいております。ぜひこちらもご覧ください。

様々なシーンに合わせた大広間と個室
ご家族や大切な方とごゆっくりお過ごしいただける4部屋の個室や、祝いの席にふさわしい華やかな大広間(最大44名様まで対応)など、趣向を凝らした大小の個室をご用意しております。
お客様の幅広いニーズにお応えいたしますので、どうぞお気軽にご相談くださいませ。